日記よりポジティブな10の抜粋
01:人は見かけではない。中身で勝負だ!
02:信頼はたった一言でも作られる。
03:軽く聴こえると言われたが、私の愛の言葉は惑星より重いはずだ。
04:知られてはいけない。秘密とは秘してこそ蜜を増す。
05:初対面の彼らは馬があわなかったようだ。だが、二人とも私の友であることには変わりない。
06:事故だったのだ。私は悪意を向けられたわけではないのだから。
07:辛いことは人を優しくもする。恋の辛さが愛を深くする。
08:化け物とは、非凡な私に対する賞賛のつもりだろうが、面白みにはかけていた。
09:人は皆が違う考えをもつからこそおもしろい。
10:怒らせるのも手段の一つだ。激昂して返される愛の言葉ほど私を喜ばせるものは無い。
日記よりネガティブな10の抜粋
01:人は見かけではないと分かってから、私は外見を磨くことを止めた。
02:信頼にひびをいれるには、一言でいい。
03:思った時点で羽毛の軽さでも、口に出せばそれは惑星の重さと変わる。
04:知られてはいけないのだ。決して。
05:異なる正義を語るものを引き合わせるのは、悪だろうか?
06:事故だったのだ。だが、あちらに殺意が無かったとは言い切れない。
07:辛いことは人を冷たくもする。そして、時に狂わせる。
08:故に彼らは私を化け物と呼ぶ。憎しみを込めて。
09:相容れぬのだと悟ったとき、真に他人を理解したといえよう。
10:激昂した人間の刺は本音とは限らない。だが、それもまた思考の端にあったことも事実なのだ。
故人の日記より10題2
01:未来の私へ。愛する人と語らう話の種にでもなれば、この日記をつけたことは無駄でないと証明されるだろう。
02:これから記すことは、日記に書かずともきっと忘れはしないだろう。
03:彼女は口を滑らせたが、私は手を滑らせたようだ。秘密の日記を読まれてしまった!
04:文字にすると、こんなにも陳腐なことだったのかと思い知らされる。
05:語彙が足らない。いっそ絵画の才能があればよかったのに。
06:これは証拠だ。私が死んでしまったら、日記はきっと証拠として役に立つ。
07:手に怪我をしてしまい、代筆を頼んだ。あぁ、腹立たしい、何故こんなにも達筆なのだ!
(日記の代筆という貴重な体験をありがとう)
08:今日は彼の日記を読む機会があった。他人の日記というものは中々に興味深いものだ…。
09:日々の記録だが、捏造することなど造作もない。だが、それは自分に対する裏切りだろう。
10:何度もこの日記をつけるのを止めようと思った。だが、それすら日記に書く私がここにいる。
故人の日記より10題1
01:不運にもこの日記を手にとってしまった人へ。これはお一人で読むことをお薦めする。
02:妄想甚だしいと思わないで欲しい。私は神の目や心をもっているわけはないのだから。
03:例え誰かの恥がこれに書かれていても破いたりしないでくれ。それもまた過去にあった消せない事実なのだから。
04:この日記を量産したら売れるだろうと言われた。…すこし心が揺れてしまった。
05:視界が水に沈んでしまって、これ以上字が書けそうにない。
06:きっといつか、懺悔のつもりの文章を笑える日が来るだろう。
07:忘れてはいけない。脚色してはいけない。だから、私はこれを綴る。
08:これでは日記というより観察記録だ。あまりに客観的で細かすぎる。
09:ページが足りない。この感動はきっと本一冊を埋め尽くしても語り尽くせないだろう。
10:日記も随分な量になってしまった。だが、これ以上増えることはないだろう。